そろそろ世間は夏休みでしょうか?
旅行に行くという方も多いかもしれません。
良いですね~。私はお盆休みさえありません…。
さて、旅行と言えば最近はペットと一緒に泊まれる宿も増えているように感じます。
ペットの中でも特に犬を旅行に連れて行くという方、たくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
ということで、今回は犬を旅行に連れて行くときに気をつけたいことや持って行くと良い物などをまとめていきたいと思います。

利用する施設のペットに関する注意点をしっかり確認する
言うまでも無いかもしれませんが、まずは利用する施設によって多少ペットに関する注意事項が異なるので、しっかりと確認することが必要です。
ホームページなどに注意事項が記載してあることがほとんどだと思いますので、見逃さずにチェックしてくださいね。
不明な点があればしっかり問い合わせした上で準備しましょう。
証明書を忘れず持って行きましょう
とー--っても大事です。
ホテルやドッグランを利用する際にはワクチン接種の証明を求められます。
よくあるのですが、
「滞在先でワクチンの証明書を求められたけど、持って行くのを忘れたのでホテルの人と話してほしい」
「証明書のFAXを送ってほしい」
「証明書を忘れて宿に泊まれないかもしれない」
などと動物病院に電話がかかってくることがあります。
だいたい毎年何件かはあります・・・。
せっかくの楽しい旅行のはずが、宿に泊まれないかもしれないという危機で飼い主さんもやや不機嫌で動物病院に電話してきたり・・・。
狂犬病ワクチン、混合ワクチンの証明書は必ず持って行ってください。超重要です!!
証明書の接種日にも注意してください。
施設によって混合ワクチンは3年以内に接種していればOKというところと、1年以内に接種している必要があるところがあります。
施設によって条件が異なりますので要注意です。
期限の過ぎた古い証明書を持って行かないようにしましょう。
たまに、確認したら混合ワクチンをうっていなかったということもあります。
旅行に行く前にしっかり確認し、必要ならワクチン接種を済ませ、証明書を用意しておきましょう。
たいてい5種混合ワクチン以上をうっていれば大丈夫だと思いますが、混合ワクチンの種類にも注意しましょう。
旅行直前にワクチンをうって体調が悪くなったら大変なので、ワクチン接種は余裕をもって済ませておきましょう。
また、アレルギーや病気があり、獣医師がワクチン接種ができないと判断した場合はワクチン免除・猶予の証明書を発行してもらえます。
その証明書で施設を利用できることもありますが、利用できない施設もあるので注意が必要です。

旅先でのごはん
犬用のごはんを用意してくれる宿とそうでない宿があります。
食べ慣れていないごはんは犬にとっては後々負担になることがあります。
いつもと違うごはんが出てくると、犬も喜んでバクバク食べてしまうかもしれません。
平気な子もいると思いますが、翌日、翌々日くらいになって軟便・下痢になることも・・・。
ふだん動物病院で働いていると、犬を旅行に連れて行って宿のごはんを食べたけど下痢をしたという話も残念ながら珍しくはありません。
せっかくの旅行だったり、お祝いで旅行に出かけたりすると、わんちゃんにもスペシャルなごはんを食べさせてあげたいと思うかもしれませんが、胃腸が弱い子には注意が必要です。
いつもの食べ慣れているフードを持参するのがおすすめです。
必要そうならいつものお皿、スプーンなども持って行きましょう。
フードは1回分を小分けにして持って行くと楽ちんです。
ウェットフードやふやかす必要がある食事の場合は旅先に電子レンジや冷蔵庫があるかも確認しておくと良いかもしれません。

基本的なしつけは大丈夫? マナーは守りましょう。
他の犬や人への攻撃性、無駄吠え、排泄には要注意。
抜け毛がひどい場合も気をつけてくださいね。
楽しい旅行を嫌な思い出にしないため、他の利用者にも配慮できれば素敵です。
排泄物の処理は基本的に飼い主に求められると思いますので、処理する袋やティッシュなどは忘れずに携帯しましょう。
ホテルでチェックインの手続きをしているときにロビーでいつの間にか排泄してしまっていたなんてことがないように。
必要ならオムツやマナーベルトをつけましょう。
未避妊のメスの場合は生理にも注意が必要です。
施設によっては生理中や生理直後だと利用できない場合もあるので気をつけてください。
利用する施設によっては犬用のアメニティも充実していたりするのでチェックしておくと良いと思います。
キャリーバッグやクレートを持参する
ホテルのロビーなどの共有スペースを通る時はわんちゃんはキャリーバッグやバギーなどに入って移動することを求められる場合があります。
必要そうなら用意していきましょう。
クレート型のキャリーはベッドとしても使えます。
ふだんから使用していて犬にとって安心できるスペースと認識している場合は、より役立つかもしれません。
特に臆病な性格の子にとっては、旅先のいつもと違う環境の中でいつものクレートがあると少し落ち着けるかもしれません。

迷子対策をしましょう
万が一、旅先で脱走したり、迷子になってしまった時のために対策をしておきましょう。
首輪に連絡先を書いておくのが手っ取り早くできる対策でしょうか。
マイクロチップは最近では義務になったことで家に迎える時にはすでに装着してある子がほとんどかもしれませんが、未装着の場合は入れておいても良いと思います。
専用のリーダーが無いと読み取ることができないので、保護した方が動物病院などに連れて行かないと飼い主の情報はわかりませんが、実際にマイクロチップのおかげで家に帰れた動物を何頭か見てきたので、装着しておいて損はないかと思います。
ここで一つ気を付けなければならないのは、マイクロチップは装着しただけではダメということ!!
ちゃんとマイクロチップ番号と飼い主情報を紐づける手続きを忘れずに行ってくださいね!
ちなみによく質問を受けるのですが、マイクロチップはGPSとは違います。
GPS機能は付いていないので、迷子になった動物がどこにいるかを見つけることはできません。
ふだんから頻繁に脱走したりする子の場合には首輪にGPSを付けておくのも手です。
薬を飲んでいる場合は忘れずに持って行きましょう
これも時々あるのですが、「遠方から旅行に来ているがうっかり薬を切らしてしまったので処方してくれないか?」と動物病院に来院される方がいます。
例えば心臓病やてんかん発作の薬など、毎日欠かさずに飲ませなければいけない薬を旅行中に切らしてしまったというお話です。
まずはそのような状況に陥らないように、しっかり薬の数を確認して持ち物に加えてくださいね。
とはいえ不測の事態はあると思うので、そうなってしまった場合は最低限、薬の名前と飲んでいる量の情報は必須になります。
「○○という薬を1/2錠」という情報では不十分で、錠剤なら何mgの錠剤かというところまで伝えるようにしましょう。
同じ名前の薬でも2.5㎎錠を半分なのか、5㎎錠を半分なのかでは大違いです。
薬の名前と用量が不明な場合は旅行前にかかりつけに聞いておきましょう。
かかりつけの動物病院が営業中であれば、旅先の動物病院の先生と直接電話で話して薬の内容を聞いてもらうのでも良いと思います。
薬の名前は物によってカタカナの長ったらしい名前で、詳しくない人にとっては名前を聞き間違えてしまうこともよくあるように思います。
獣医師同士が直接話せばスムーズかもしれません。
薬の名前だけではなく、持病がある子は旅先で急変した場合に動物病院にかかることがあるかもしれませんので、どういう病気を持っているか説明できるようにしておくことをおすすめします。
直近の検査数値などがわかる資料があれば持参しましょう。
また、保険証がある場合は持って行きましょう。

犬にも車酔いの薬があります
車で移動する方が多いと思いますが、車が好きな犬もいれば苦手な犬もいます。
車に乗ると酔って吐いてしまうと相談を受けることも多々あります。
犬用の車酔い防止薬もあるので必要な時は動物病院で処方してもらうといいでしょう。
私はよくマロピタントという成分の薬を処方します。
セレニアやマロピタットという製品が出ています。
車に乗る1~2時間前に投与しておくといいでしょう。
セレニアやマロピタットというお薬であれば、一日に何度か車に乗るとしても、薬を投与するのは最初の1回でOKです。
日帰りで出かける場合は行きに1回投与しておけば、帰りは基本的にはまだ薬が作用していますので、追加投与の必要はありません。
プリンペランというお薬も処方しますが、プリンペランの場合は量によっては効果が途中で切れるかもしれないので、帰りは追加投与が必要なこともあるかもしれません。
処方時に投与量・投与回数を獣医師に確認しておきましょう。
長時間運転する場合はこまめに休憩をとってあげてくださいね。
ノミ・マダニの予防をしておきましょう
多くの犬が利用する施設ですとノミをうつしあったりする危険もあります。
ノミがつかないように、うつさないように、うつされないように、旅行前に予防薬を投与しておきましょう。
また、自然の多い場所に行く場合はマダニに感染する危険性も高まります。
実際に、キャンプに行ってきたという犬にマダニが付いていることはよくあります。
キャンプに限らず、ちょっと草むらに入っただけでもマダニが付いてしまうことがあるので注意が必要です。

夏の旅行は熱中症に厳重注意!!
人もそうですが、犬の熱中症にもくれぐれも気をつけてあげてください。
車の中に短時間だからといって放置するなんてことは禁忌です。
死んでしまいます。
熱い地面を歩かせたりするのも危険です。
特に短頭種と肥満の犬は熱中症になりやすいので要注意。
熱中症で亡くなってしまった犬が最近もいました・・・。
散歩に行ったら熱中症になり、痙攣して意識が無くなり、動物病院に連れて来た時にはもう亡くなっていました。残念です。
近年の夏は猛暑・酷暑ですので、人も犬も熱中症にならないように旅行を楽しんでいただきたいです。

持ち物一覧
最後に持ち物を色々挙げておきます。
必要な物、そうでない物、個人差があると思いますので参考までに。
・ワクチン証明書
・保険証
・フード
・給水ボトル
・食器、スプーン
・オムツ、マナーベルト
・ペットシーツ
・ビニール袋
・ティッシュ、ウエットティッシュ
・薬、酔い止め薬
・首輪、胴輪、リード、迷子防止札
・キャリーバッグ、クレート
・お手入れグッズ(ブラシ、歯ブラシなど)
・タオル
・服
・保冷材
・虫よけ
また思いついたら追加していきたいと思います。
最後に
犬と一緒に旅行に行くと特別な思い出がたくさんできると思います。
うちの可愛い子と一緒に旅行を楽しみたい、旅行に連れて行ってあげたいと思うのはよくわかります。
しかし、神経質な性格の子や体調が万全ではない子などは旅行に連れて行かないという判断をした方が良い場合もあります。
犬の負担にならないかよく考えてから連れて行くかどうか決めましょう。

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