小型犬の飛び降り、落下事故に注意! イスの高さでも危険です! 

健康管理

こんにちは。

春は狂犬病ワクチン接種やフィラリア予防の影響で動物病院は大忙しです。

でも少しピークは過ぎたような気がしています。

そんな忙しい中で「最近こんなことが何件かあったな~」ということがあります。

それはタイトルの通り、小型犬の落下事故や飛び降りによるトラブルです。

重症度は様々ですが一年を通してよく遭遇します。

特にここ最近重症な子が続いたので、この機に書いておきたいと思いました。

前足を怪我した犬のイラスト

一瞬の出来事で大変なことになるんです。

特にトイプードル、ポメラニアン、チワワあたりの足の細い小さい犬種で重症になりやすいです。

・抱っこしていて落とした

・イス、ソファから飛び降りた

・公園のベンチから飛び降りた

こういったパターンで来院されることがとても多いです。

人から見たら大した高さではなくても、足の細い子には本当に危険です!

もしふだんイスからジャンプして床に降りている場合は止めさせてください。

トイプードルもポメラニアンも毛がふさふさしているので一見わかりませんが、とても骨が細いです。割りばし1本くらいを想像してください。

本当にすぐに折れます。

割りばし1本と言いましたが、厳密には前足の肘から手首までは2本の骨がありますが、2本とも同時にポキっと折れてしまうことも珍しくありません。

折れたら完治するまでに数か月かかります。

費用は治療方法や病院によっても異なりますが、多くの場合数十万円かかると思います。

手術が必要になることが多いですが、金額が高すぎて手術を諦めてしまう飼い主さんも・・・。

自然に骨が癒合するまでギプスで固定するという方法もありますが、少し曲がった状態で癒合してしまうこともあります。

足がプラプラしている、足を全く地面につけようとしない、触ると激痛で鳴き叫ぶ、腫れているといった症状が見られる場合は骨折している可能性が高いかもしれません。

骨折してしまったら本当に大変なので、そうならないように落下と飛び降りには本当に注意してほしいと思います。

逆に、びっこをひいているけど地面に足をついて歩いている場合は骨折まではいってないことが多いです。

ただし、落下で生じる足の疾患は骨折だけではありません。

特にシニア犬で肥満気味の子では靭帯の断裂に注意していただきたいと思います。

例えば、飛び降りたときに前十字靭帯という膝の靱帯が切れてしまったりすることがあります。

その場合、骨折とは違って足を触ってもあまり痛がらないことがあります。

でも足を挙げてぴょこぴょこ歩いて、何日経ってもその状態のまま大きく変わりません。

少し靱帯を痛めたくらいなら安静にしていれば数日で回復するかもしれませんが、靱帯が切れてしまうと自然には治らないので数日様子を見ていても跛行が改善しません。

前十字靱帯の断裂は大型犬に起こりやすい整形外科疾患ですが、小型犬でも特に肥満の子では注意が必要です。

治療方法は基本的には手術になり、これまた数十万円かかります・・・。

骨折や靱帯の断裂は治療がとてもおおごとになるので、そういう状況にさせないようにとにかく気をつけていただきたいと思います。

さらにさらに、

想像がつくかもしれませんが、足から落ちるとは限りません。

落ちて頭を打ったというわんちゃんも来院します。

運よく何とも無いこともありますが、中には頭を打ってけいれんを起こして立てなくなったという子もいます。

頭や脊髄にダメージが行くと麻痺が出たりすることもあります。

こういった落下事故は気をつけていれば防止できたケースは多いです。

ぜひ気をつけていただき、大事故は避けていただきたいと思います。

・犬を落とさない(お子さんが落としたというパターンもとても多いので気をつけてください)

・ちょっとした段差でも飛び降りさせない

・落ちる可能性のある場所に犬を置かない

・肥満にさせない(太ると足に負担がかかります)、太っている場合はダイエットする


飛び降りようとした時には「ダメ!」と制止してください。

とは言え飛び降りを防止するのは難しいこともあります。

一瞬の出来事ですので、防ごうと思っても時すでに遅しということもあるでしょう。

特に今までソファやベッドから飛び降りるのが当たり前になってしまっているような場合には難しいかもしれませんね。

スロープを付けてあげても利用してくれなかったり…ということもあるでしょう。

そもそもイスやソファに登らせないように工夫するといのも一つの手です。

ソファが少し高いのであれば低めのソファに買い替えるという手もあります。治療費より安く済む可能性が高いです。

万が一飛び降りたときのことを考えて床に衝撃吸収マットを敷いておくのも良いかもしれません。

スロープを使う場合は例えばうまくスロープを使えた時にはご褒美をあげるなど、根気よくしつけを頑張ってもらうとわんちゃんによってはそのうちスロープを使う方が快適だと学習してくれる子もいると思います。

根気よく頑張っていただきたいと思います。

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