動物病院で獣医師から「飲水量を増やしてください」と指示されたけれど、どうやって飲水量を増やせばいい?
私もふだん診察しているの中で、水分摂取量を増やすようにアドバイスすることがよくあります。
例えば尿石ができてしまうなど泌尿器系のトラブルを抱えているワンちゃんネコちゃんに対してよくそのようにお話しますし、病気ではなくても健康診断で少し脱水気味であることが判明した子に対して、少し意識してお水を与えるように伝えたりします。
逆に飼い主さんから、夏の暑い時に「熱中症が心配だから水を飲ませたいけれど、目の前に差し出しても全然水を飲んでくれません」というように相談されることもあります。
特にネコちゃんは元々水をあまり飲まない子が多く、悩んでいる飼い主さんが多いように思います。
特に寒い時期は余計に水を飲まなくなります。
今回は飲水量を増やす方法をいくつかご紹介します。
同じ動物種でも好みの水の飲み方はそれぞれですので、その子に合う方法を見つけていただければと思います。
お水のお皿を増やす
まずは単純な方法ですが、家のどこに居てもすぐに水が飲めるように複数の場所に水のお皿を置いてみるという方法です。
お水を見かける頻度を増やすことで飲む気になってくれるかもしれません。
特に神経質なネコちゃんの場合は水の置き場所が気に入らないと飲んでくれないかもしれないので、置き場所を考えてみるのも効果があるかもしれません。
食事中の水分量を増やす
こちらも思いつきやすい方法の一つだと思います。色々な方法があります。
・ドライフードだけ与えていたところにウェットフードをプラスする
・ドライフードをウェットフードに変更する
・ドライフードに水を加える/ふやかして与える
・ウェットフードに水を加える
水を加えるとご飯を食べなくなってしまう子もいるので、まずは少量加えてみるところからチャレンジしてみてください。
つゆだく状態にした方が好きという子もいます。
ちなみに常温の水を加えるよりも、ぬるま湯を加えて温めてあげた方が喜ぶ子が多いです。
温かい方がにおいも増すので、より食べてくれる確率が上がるように思います。
お皿の材質や大きさを変えてみる
プラスチック、陶器、ガラス、ステンレスなど、お皿の材質にこだわりがあるという子もいるので色々試してみるといいかもしれません。
また、器の大きさや形などを変えてみるのも効果があるかもしれません。
温度を変える
先ほど少し出てきましたが、ぬるま湯を好む子もいるので温度を変えて差し出してみるという方法もあります。
夏場は氷を浮かせると喜んで飲水してくれるという子もいます。
蛇口から飲むのが好き
お皿からではなく、流れている水を好む子がいます。
特にネコちゃんは台所に登ってきて蛇口から直接飲むのが好きな子がいます。
蛇口から飲むのが好きな場合は頻繁に蛇口の前に連れて行って飲水を促してみましょう。
溜まり水が好き
逆にどこかに溜まってる水が好きという子もいます。
台所の溜まり水、お風呂の水、トイレの水などなど。
溜まり水が好きな場合は例えば洗剤など口に入れてはいけない物質が無いように気をつけてください。
さすがに飲んでほしくない場所は飲めないようにしておいた方がいいですし、飲んでも大丈夫なように器をわざと置いておくなどで工夫してみましょう。
シリンジやスポイトを使用する
シリンジやスポイトを用いて人の手で直接口に水を入れてあげると素直に飲むという子もいます。
シリンジでご飯を与えたのをきっかけにシリンジからの飲水を好むようになったという子もいました。
勢いよく口に水分を注入すると誤嚥する可能性もあるので、少しずつ飲ませてあげてください。
ウォーターファウンテンを使用する
蛇口からの飲水もそうですが、流れている水が好きな子も結構います。
そういう子にはウォーターファウンテンを使ってみるという手もあります。
ウォーターファウンテンには人が留守にしていても常に新鮮な水が飲めるという利点もあります。
様々なウォーターファウンテンが売られているので良さそうなものを探してみてください。
一例を載せてみます。
いかがでしたでしょうか?
特にネコちゃんはとても頑固な子は頑固なので、もしかしたら以上の方法でも解決しないかもしれませんが、良い方法が見つかれば幸いです。
また、単純な水分ではありませんが、熱中症対策などを含め、人の経口補水液のようなものが犬猫にもあります。
場合によってはそういうものを利用してみるのもいいかもしれません。
ただし病気の治療中の場合はかかりつけの獣医師に使用しても大丈夫か聞いてから使用してくださいね。
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