今回は私の獣医大学受験話をしたいと思います。
年度が変わり、この春から獣医大学の受験勉強を始めたという人もいるのではないでしょうか。
現役生もいれば、獣医の受験は浪人生も結構いると思います。
受験シーズンは2月頃ですので、まだまだ先は長いですね。
でもあっという間かもしれません。
春に第1回目の模試が実施されたりして、その結果に落ち込んでいる人もいるかもしれません。
受験はしんどいです。
楽勝な人もいると思いますが、私はしんどかったです…。
私みたいにしんどい思いをしている人に希望を持ってもらいたいので、今日はお話します。
私はそもそも一般的に高校と呼ばれる高校には行っていません。
高等専修学校を卒業しました。
高等専修学校って何じゃ? と思う人もいると思います。
文部科学省のHPから文章をそのまま引用させてもらいます。
高等専修学校とは 高等専修学校は、昭和51年に新しい学校制度としてつくられた専修学校のうち、中学卒業者を対象とした課程です。社会に出てすぐに役立つ実践的な職業教育を行い、いろいろな分野でスペシャリストを養成しています。高等学校と並ぶ正規の後期中等教育機関として、高等学校の枠に収まらない多様な教育を行っています。
高専と略すこともあるんですが、高専というと一般的には高等専門学校のことを指すように思います。高等専門学校は技術者を養成するための専門教育を行っている学校ですので、またちょっと違います。
ちなみに、
高等専修学校のうち、修業年限が3年以上等の要件を満たしたもので、文部科学大臣が指定した学科の修了者は、高等学校卒業者と同様に大学入学資格が得られることになっています。
なので、私も獣医の大学を受験する資格はありました。
しかし!!
「高等学校の枠に収まらない多様な教育を行っています」と説明があるように、普通の高校とはカリキュラムがだいぶ違います。
その分、あまり大学受験に必要な知識は勉強していませんでした。
獣医の大学に行くと決めて高等専修学校に行ったわけではありません。
高校を決める段階では獣医になるのは諦めていました。
動物が好きだったので、「何か動物に関われる仕事が良いなー」くらいには思っていましたが、高等専修学校入学の時点では具体的には決めていませんでした。
高等専修学校といちいち言うのが面倒なので、以下高校と言わせてもらいます。
高校では何をしていたかというと、陶芸とか、家を建てたりとかしてました。
動物に関係することは特に無かったです。
どちらかというと文系の高校でしたので、英語、ドイツ語、韓国語、フランス語、点字、古代文字などなど、ちょっと特殊な所も勉強しましたが、数学・理科はほとんど勉強しませんでした。
展開と因数分解の一番簡単なパターンなら習いました(笑)
自慢ではありませんが数Ⅱ・Bなんて1秒も勉強してません。
獣医の大学に行くと決めたのは高校3年の夏くらいだったと思います。
自分が獣医の大学に合格なんできるのか??
かなり不安はありましたが、ここで諦めて後々もっと年を取ってから「やっぱりあの時チャレンジしておけばよかった」と後悔だけはしたくないと思いました。
やらずに後悔するより、やって後悔した方が良いです。
YESかNOか、迷ったらYES!と、昔通っていた学校の校長に言われたことがあります。
さて、獣医大学受験にチャレンジすることは決めました。その時から勉強すればよかったんですが、平日は寮で生活し、休みの日はアルバイトもしていたりで、あまり勉強できる環境ではなかったのです。
独学で少し数学をかじり始めたくらいで高校を卒業し、卒業後に予備校に入って本格的に受験勉強を始めました。
予備校に入る時に英語、生物、数学のテストを受けたのですが、このテストの結果がまた悲惨でした(笑)もう笑える。
生物:3点/50
数学:7点/100
英語:63点/100
私としては、生物、数学はほぼ勉強したことが無いので点数を取れなくても仕方がないと思っていましたし、大して落ち込まなかったです。
しかし、稀に見る悲惨な点数だったんでしょうね、予備校の事務の人が慰めの言葉をかけてくれました。
逆に慰められたことにちょっとショックでした…。
という感じで、多分この春から受験勉強を始めた人と比べてもド底辺からのスタートでした。
ひどかったです。偏差値は30近かったと思います・・・。
英語だけまぁ平均レベルでした・・・。
国立なんて絶対無理と思ったので、最初から私立大学に的を絞って勉強しました。
それでも結果2浪しました。
1年目でざっと基礎を築き、2年目で応用問題も解けるようになっていった感じでした。
2年目の春の模試でも私立獣医大学は良くてC判定でした。
2年目の第3回目の模試になっても変わらずで、最高でC判定でした。
最終的には模試でD判定だった大学も合格できました。
1年目の模試は言わなくてもわかりますよね。3回受けて、もちろんオールE判定でした。
こんなスタートがド底辺の人間でも最終的には私立獣医大学5つのうち、3つ合格しました。
1つは特待生で合格しました。
予備校に2年通ったのですが、この2年間は一生で一番勉強した期間になると思います。
この先の人生何があるかわかりませんが、大学受験ほど勉強することは無いだろうと確信を持っています。
ご飯、睡眠、お風呂、トイレ、勉強で1日のサイクルが回ってました。
電車で移動中も英単語覚えたりしてました。
朝から晩まで予備校で過ごしてました。
毎日10時間くらい勉強していたと思います。
授業、予習、復習、テストの日々。
特に私の通っていた予備校はテストが多かったので、常にテスト勉強してた印象があります。
なかなか辛かったです。
それでも一度も遅刻せずに授業を受けに行ってました。
しんどくて脱落していく人もいましたし、元々国立志望で勉強していたけれどしんどいから私立に切り替える人も多くいました。
夏を過ぎたくらいでスピードダウンする人は結構いました。
授業に遅刻してきたり、休んだりし始めます。
そういう人は残念ながら合格していませんでした。
スタートは私より上の地点にいるはずなのに、だんだんスピードダウンしていて、3浪しても落ちている人もいました。
夏頃になるとモチベーションが下がってきたりするかもしれせんが、絶対に今年度合格するんだ!という強い意志を持ち続けてください。
まだ5月ですので、これから時間はたっぷりあります。
今はまだ成績が悪くても、諦めずに頑張ってください。
しんどいですが、そこを耐え抜いて1回のチャレンジで合格してしまいましょう。
浪人はしんどかったから・・・(^^;)
来年の春は志望大学で楽しい大学生活が待ってます!
当時の私ほど勉強できない人はレアだと思うから元気出して頑張って下さいね。
自分で言うのもなんですが、私は性格が真面目だったことと忍耐力はあった方だと思います。
そこに、予備校の先生方のサポートが手厚かったことが救いになったかもしれません。
私立大学志望で、英語、数学、生物の3教科で受験しました。
数学が一番苦手で、1年目はつい数学に蓋をしがちでした。
生物と英語はどんどん成績が伸びるのに、数学だけは伸びが遅かったです。
1浪で合格できなかった原因は数学の成績が悪かったからかもしれません。
予備校の先生にも言われました。
臭いものに蓋をするな!と。
2年目は特に数学に力を入れて勉強しました。
わからないことがあったらなるべくすぐに予備校の先生に質問に行くようにしていました。
臭いものに蓋をしないようにと気をつけました。
最終的には数学が一番解けた大学もありました。
良い予備校と先生陣に出会えたと思います。
ちなみに医学部、歯学部、薬学部、獣医学部専門の予備校に通っていました。
そしてもう一つ受験勉強の足を引っ張ったことがあります。
私には広場恐怖症とパニック障害みたいなものがありました。
病院に行ってないので、診断を受けてるわけではないのですが、自分で調べてみて広場恐怖症とパニック障害が当てはまると思いました。
パニック障害という言葉は聞いたことがあるかもしれませんが、広場恐怖症はあまり耳にしないかもしれませんので、一応説明を載せておきます↓
※広場恐怖症
強い不安に襲われたときにすぐに逃げられない、または助けが得られそうにない状況や場所にいることに恐怖や不安を抱く状態。
・公共交通機関の利用中
・スーパーマーケットのレジなどの列に並ぶ時
・お店や劇場などの閉鎖された空間にいる時
・人混みにいる時
・駐車場などの広い空間にいる時
などに不安を感じやすいと書かれていたりして、私も全てあてはまります。
これは中学の時に突然発症しました。
ある日家族で映画を観に行き、夕食を食べて、電車で帰路についたときです。
急に電車の中で気分が悪くなりました。
ちょっとどころではなく、滅多に無いレベルで気持ち悪くなったのを覚えています。
なぜ気持ち悪くなってしまったのかはわかりません。
ただそれ以来、電車に乗った時は、また同じ症状が出たらどうしようと不安になるようになってしまいました。
そのトラウマはどんどん広がってしまい、電車だけでなく、バス、車、中学校での授業中など、何か身動きが自由に取れない状況に陥ったときに不安になり、気分が悪くなるようになってしまいました。
それでも私は我慢強かったです。
周囲にほとんど相談することなく耐え抜いて中学、高校を卒業しました。
気分が悪くなっても、周囲に心配されるのが嫌だったので、ずっと黙って頑張ってました。
今思うと本当によく頑張ったと思います。
なるべく気分が悪くならないようにするコツをたくさん編み出しました。
移動教室の時はわざと忘れ物をするようにしてました(笑)
気分が悪くなったら、忘れ物を取りに行くふりをして休憩すればいいと自分に言い聞かせて不安にならないようにしていました。
よく考えてましたよね…。
特に中学の時は気分が悪すぎて授業中に机に伏していたりすることも何度かありました。
授業をする教師からしたら「コイツ態度が悪いな…」と思ったことでしょう。
多分何度か気分を害してしまった中学と高校の先生には申し訳ないです。
でも吐きそうだったんだもん…。
中学も高校も1コマ90分授業だったので、90分間教室で閉じ込められているのは辛かったです。
事情を話せば良かったのだと思いますが、「心配されたくない」という思いがとにかく強かったです。
暑くなってしまうとそれも気分を悪化させるので、濡らしたハンカチをお腹に当てておいたり、可能なら水分を手元に置いておくなどの対策をしていました。
そしてこの症状が一番強く出てしまったのが大学受験の浪人時代でした。
予備校の授業中も結構しんどかったです。
通学の電車では特急や急行電車は乗れないこともありました。
気分が悪くなったらすぐに降りればいいと自分に言い聞かせて各停に乗って毎朝通っていたので、その分早めに家を出ていました。
たまに急行電車に乗ってはパニック発作を起こしていました。
パニックになると言っても、周囲から見ると「この人なんか落ち着き無くソワソワしているな??」くらいにしか見えないと思います。
大学受験の当日も、試験中にパニックになったらどうしようと不安でした。
試験が始まってしまうと問題に集中するので、ほとんど大丈夫でしたけどね。
とはいえ体を冷やしたりして対策は欠かしませんでした。
精神面で問題を抱えている人は結構多いみたいですね。
当時は周りに同じトラブルを抱えている友達はいませんでしたが、今となっては自分と同じ問題を抱えている人は結構多いと知り、自分だけじゃないんだと思うと少し気が楽になりました。
浪人時代はかなりストレスがあったので、余計に症状が重くなったんだと思います。
大学に入って少しずつ症状は緩和していき、社会人になってからはパニック発作は起きていないような気がします。
それでも完全に治ったという感じでもなく、無理しないように気をつけながら生活しています。
長年この精神疾患と付き合っているので、これまで自分の中でたくさん対策を編み出してきました。
現在動物病院で獣医師として働く上では特に支障は出てないです。
浪人時代よりも、大学時代よりも、社会人になった現在が一番楽に過ごせています。
はい、という訳で少し脱線しましたが要は、文系高等専修学校出身、ド底辺からのスタートで、さらに精神的トラブルも抱えながらの大学受験でしたが、最後は合格できました。
だから、同じように低い場所からのスタートでも、諦めずに希望を持って進んでください。
ちなみに私はその後、大学での成績は良く卒業時には表彰状を貰いました。
ちなみに1学年は140人ほどおり、大学から表彰状を貰えるのは上位3人です。
獣医師国家試験もわりと余裕でした。
勉強の仕方は受験時代に身に付いたのかもしれません。
苦労しましたが、その分受験を乗り越えられた時の喜びは大きかったですし、受験勉強からとても大きなものを得たような気がします。
苦労すればするほど合格した時は嬉しいです。
今は獣医の私立大学も6校に増えましたし、倍率も少し下がってきているように思います。
ぜひ強い意思を持って頑張って下さい。
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今は少し中身が変わっているのでしょうが、当時使っていた参考書たち↓ 懐かしいです。
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