こんにちは。
2月は最も狂犬病予防接種に来る患者さんが少ないです。
3月になると年度の切り替えがあり、役所から狂犬病予防接種のお知らせが犬を飼っている方に発送されるため、だいたい毎年3月中旬~下旬あたりから接種に来る方が急増します。
ピークは4月です。
年度終盤の2月は毎年接種に来る方が少ないです。
が、数日前に犬が逃げ出して12人の人を噛んだ、おまけにその犬は狂犬病予防接種を受けていなかったというニュースがありましたね。
そのニュースの影響なのか、今年度まだ狂犬病予防接種をうち忘れていたという方がちらほら来院しています。
狂犬病に関しては過去に記事を書いていますので、もしよければご参照ください↓
犬を飼っている方は狂犬病予防接種を犬に受けさせる義務があります。
今回ニュースになっているように、犬が人や別の犬を噛んでしまいトラブルに発展するケースがちらほらあります。
私も動物病院で働いていて年に数件、人を嚙んでしまったという犬の診察に当たります。
噛まれたという犬の診察に当たることもあります。
もし愛犬が他人を噛んでしまったらどうすればいいのでしょうか?
まずは、①怪我の手当て、相手にしっかりと謝罪し、病院に付き添うなど誠実な対応を心がけてください。
事故後に連絡が取れるように連絡先を聞いておき、話し合いをしっかりしましょう。
軽く対応していると余計大きなトラブルに発展してしまうかもしれません。
それから咬傷事故が起きたら24時間以内に②保健所や動物愛護センターなどに届け出る必要があります。
届け出る場所はお住まいの地域によって違うと思いますので、保健所などに問い合わせてみてください。
さらに、噛んでしまった犬の飼い主さんは、48時間以内に犬を動物病院へ連れて行き、③狂犬病鑑定を受けさせる必要があります。
噛んでしまった子が狂犬病予防接種を受けている場合でも鑑定は必要になります。
犬が狂犬病に感染していないか獣医師が鑑定し、診断書を発行します。
鑑定は2~3回動物病院へ行く必要があり、1~2週間かかります。最後に診断書が発行されます。
④診断書を役所・被害者へ提出します。
狂犬病予防接種をまだ受けていない場合でも鑑定中は接種できません。
鑑定が終わったら接種を受けてください。
咬傷事故が起きると色々と面倒ですね。
ふだんから咬傷事故が起きないようによく注意しましょう。
噛み癖のある子は特に注意が必要ですし、何より噛む犬に育てないように、しつけをしっかりすることが大切だと思います。
とは言っても犬種によっても噛みつきやすい性格の子はいますし、噛み癖がなかなか治らないという子もいると思います。
しつけはそう簡単ではありません。家族全員の協力が必要なことが多いですし、根気も必要です。
動物病院で相談してみたり、トレーナーさんに相談してみるなどがいいかもしれません。
咬傷事故が起きてからでは遅いです。
事故を起こさないように今から対策を考えていきましょう。
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